- おしゃべり、おしゃべり
-
2011.10.07 Friday今日も小学生たちとカフェタイムを楽しんできた。
今日のお仲間は聴覚障害の方。この方プラス手話のできる方と私のように手話はできないが、おつきあいしてみたいとやってきた方が小学生と一つのテーブルを囲む。
まずはお互いに自己紹介をする。
小学生には名前と得意なことや好きなことを話してもらう。
今日、ご一緒した聴覚障害者はとっても好奇心旺盛な方で、子どもたちが好きなことをボードに書いて見せると、必ず質問をする。絵が好きな子には「好きな画家はゴッホ、ゴーギャン、ルノアール?」と問いかけ、水泳が好きな子には「得意な泳法は?」という調子。
おかげで、子どもたちも親しみやすさを感じたらしく、次々と質問を投げかける。
障害のあるなしに関わらず、お互いに「聞きたい、話したい」の思いが先にあるから、筆談と手話の両方を駆使して、たくさんのおしゃべりを楽しむことができた。
「耳が聞こえないというのは、こういう時にこんな風に不便なのだよ」と教えるよりも、とてもいい時間を過ごせた気がする。
- しゃべる携帯電話
-
2011.10.05 Wednesday今日は障がいのある人と小学生とのお茶会へお出かけ。
長机を二つ並べたまわりに小学生と大人がすわれるように椅子を配置し、小学生がやってくるのを待つ。
大人と子どもが適当に混じるような形ですわって、お茶会の開始。お互いに自己紹介をしてから、夏休みの様子を聞いたり、ぽつぽつと話をする。今回は視覚障害の方たちとの話だ。私の隣の青年は南アフリカでの国際会議に出席するのだって。すごいなぁ。
子どもたちの話がとぎれた時には私も質問をさせてもらう。「先ほど、携帯電話が時刻をしゃべっていたみたいですが、携帯電話を見せてもらえますか?」
質問を受けた方は快く携帯電話を取り出し、みんなに見せてくれる。携帯電話の横のボタンを押すと、時刻を教えてくれるのだそう。
子どもたちの表情が変わる。
「せっかくだから、近くへ集まって、よく見せてもらいましょ」と声をかけ、みんなで見せてもらう。
そこへ、すかさず仲間の1人がメールを送ってくれる。届いたメールを携帯電話が「○○さんからのメールです」と読み上げてくれる。
「目が見えない」という不自由さはあるが、機械を上手に使いこなして生きている姿に子どもたちは強い印象を受けたようだった。そういう場に居合わせることができるって、すばらしい。
- 福祉体験プログラム 2011 ビンゴゲーム その1
-
2011.07.08 Friday今年も福祉体験プログラムのお手伝いに参加してきた。
今年から、昨年までと別の学校になった。その学校は体育館が2階にあるため、車椅子の人たちは体育館に行くことができない。そのために近くの中学校の体育館を借りるという「バリアフリー」とはどういうことかを実地で教えるような感じでのスタートだ。
今日は車椅子の人と目が不自由な人、耳が不自由な人と子どもたちが初めて出会う。お互いに簡単な自己紹介などのおしゃべりタイムの後、一緒にビンゴゲームを楽しむ仕組みになっている。
1番初めの時間は耳が不自由な方とご一緒した。
自己紹介をしてくれた子ども一人一人にその名字を手話で教えてくれる。その後はビンゴゲームで使う数字をともに教えてもらう。
その後、子どもたちは「前年の担任の先生が手話を教えてくれた」と、歌を手話で歌って見せてくれた。子供たちも自分たちが覚えている手話が通じることでとてもうれしそう・・・
このプログラムを仕掛けた社会福祉協議会のねらい通り、子どもたちは初めて出会ういろいろな大人たちとの時間を楽しんでくれた。
巨大ビンゴが終わった後は、こんな感じだった。
- 親の権利
-
2011.02.25 Friday今日の学習会では10日ほど前に見学してきた「学びの共同体実践校」についての報告をした。
かなりむすかしい教材に中学2年生がしっかりと取り組んでいたこと。一緒に行った人の感想で、「わが子が通っている学校の子どもたちと表情が違う。この学校の子たちの表情が柔らかい」とあったことも報告する。
公立学校には税金を私立の学校には授業料を払っているのだから、我が子にもこういう教え方をしてほしい、こう接してほしいと要求する権利を持っているのだと思う。
というようなことを話したら、「お宅のお子さんは算数がわかっていないようなので、どこでつまずいているかを確認して、おうちでみてあげてください」と言われたとの声があがった。「どうしてわからないのかもわからず、最後は子どもを泣かしてしまい、『ああ、これではますます算数が嫌いになってしまう』と思いました」だって。
同じような話をあっちでもこっちでも聞く。が、まず、ここで親がするべきことは先生と話し合うことだと思う。わかるように教えるのは、先生の仕事であって、親の仕事ではない。先生に言われるがままに、我が子に教えようとして失敗し、あげくは塾へ送り込むのは、やめてほしい。
なぜ、先生が我が子に分かるように教えてくれないのかを穏やかに話し合うべきだと思う。「時間が足りなくて」という言い訳の好きな先生も多い。が、そう言われたら、せめて、「教え方を教えてください」と要求するべきだと思う。
教えることのプロである教師が教え方の説明も抜きで「お母さん、おうちでみてあげてください」と簡単に言ってのけることのおかしさに気づく人がふえますように。
- 教師にとって教育にとって大切なこと
-
2011.02.17 Thursday授業が終わった後はそれを振り返っての話し合いの時間。一通りの感想が出てから、スーパーヴァイザーの先生がコメントを述べられる。
理想的な医師を例に話が始まる。「患者を目の前にして、『どの位、儲かるだろうか』と考える医師と 『何とか治したい、そのために最善を尽くしたい』と考える医師とどちらがよい医師かは自明ですよね。そう考えると、よい教師とはも見えてくるでしょう。目の前にいる子どもに心を砕き、そのために最善を尽くすこと、これが原点です」に「さすが!」と大きく頷きながら聞く。
あれやこれやの細かい注意点の合間、合間に「子どもとの信頼関係があったから、できたことです」という言葉が繰り返される。
「今日の授業のテキストではないけれど、共同学習の形だけ、とれていても子どもとの信頼関係がなければ、何もできないことを肝に銘じてください」
何回か、見学をし、この振り返りの時間にも参加している。が、今回ほど子どもとの信頼関係の大切さを強調されたことはなかった。
学びの共同体のスタイルが浸透してきたのだろう。が、生徒の机をコの字型に配置することやグループ学習の時に4人の男女を市松模様の形に配することは、まねしやすいけれど、精神の部分が
伝わりにくくなってきているのかなと感じた。
子どもとの信頼関係を築くことの大切さは、私も常々感じていることなので、とてもうれしかった。
子どもに関わる多くの大人に、このことが広まることを願ってやまない。
- 学びの共同体実践校 2011年2月16日の見学
-
2011.02.16 Wednesday今日は3人で学校見学へ行って来た。
今日の授業は国語。配られた資料を見ると、菊池寛の「形」という戦国武将を描いた短編小説を読むらしい。さっと目を通すが、かなりむずかしい。使われている漢字も内容も中学校2年生には、歯ごたえ十分という感じだ。
教室に入ると、わかりやすい絵が黒板に貼ってある。
小説を読むという本来の趣旨からすると、文字を読んで想像するのが正しいのだろうとは思う。が、「猩々緋の服折」を読んで、どんな色のどんなものかを想像できる中学2年生はほとんどいないのではないかしら。だとしたら、こんな風に絵で理解を助け、小説を読み込む気になってもらう方がいいのだと思う。
先生の様々な工夫と子どもたちの声に耳を傾ける姿勢から作られているお互いの信頼関係があるから、かなりむずかしい小説にしっかりと取り組んでいた。
- あったらいいな、こんなもの
-
2010.09.08 Wednesday
今日は学校見学に出かけてきた。まだ、あまり一般には公開していないというのを特別にお願いして、授業を見学させて頂いた。
校長室にて、本日の講師の先生にもご紹介頂く。
とても丁寧な学校だ。
私が見学したのは2年生の国語で「あったらいいな、こんなもの」。
これまでに準備を重ねて、「こんなものがあったら、いいな」と考えた物をグループの仲間に発表してみようと言うのが今日のねらいらしい。
「話し方名人」「聞き方名人」のポイントを先生が子どもたちに確認するところからスタートした。先生の笑顔がとても素敵。声の調子、話し方にも変化を付けて、子どもたちの注意を惹きつけるのも上手だ。あっという間にグループでの話し合いの時間となる。まだ2年生なので、てきぱきとはできない子も多い。が、「悪いことは言わない」がかなり浸透しているようで、少ししか話さない子にも「たくさん書いてあるみたいじゃない?」と優しい言葉を掛けている様子がほほえましい。
そっとのぞくと、お料理ロボットだの、透明扇風機だの、ユニークなアイディアが一杯。
授業が終わった後は、振り返りの会。
私は特別参加なので、「参加させて頂けるだけでありがたい」と小さくなっていると、何人もの先生が「こちらへどうぞ」と声を掛けて下さった。振り返りの会自体もとてもなごややかに進み、この学校の先生たちの雰囲気の暖かさが感じられる。
先生方がお互いを受け入れ合い、学びの仲間と見ることができていることが、先生方と子どもたちのいい関係に反映しているのだと思う。こんな学校がどんどんふえますように。
そのためには多くの方にそういう学校の有り様を知って頂くことが大切かな。
- コの字型授業
-
2010.08.15 Sunday
盛りだくさんの夏の予定も一つずつ消化されて、昨日は地域の納涼大会を終了。今日の午前中には片付けも終わって、やれやれ。
ほっとしたところで、久しぶりに「学びの共同体実践校」について、チェックしてみた。
実践校の数もふえているし、記事もふえている。
大分での授業風景を取材したテレビ放送も発見。
http://www.geocities.jp/tanakun22/etc/movie/20051014.html机をコの字型に並べさえすればいいのではなく、子どもたちの発言を繋ぎながら、学びを深めていくことが大切なのだが・・・
行きたくてもなかなか授業を見に行くことができない方には、少しでも参考になるとうれしいです。
- 座席をさがせる盲導犬
-
2010.06.18 Friday今日も福祉体験プログラムのために、小学校へお出かけ。
今日は先日、盲導犬を連れてやってきた方と一緒のグループで、子どもたちといろいろなゲームを楽しんだ。
せっかくなので、盲導犬についてのお話もおねだり。
電車に乗ったら、座席をさがしてくれるのだそう。
電車の中の人の気配で、立っている人が多そうな時には諦めて立っているのだそう。が、人が少ない感じの時には、空いている座席をさがしてもらうのだとか。
こんな風に空いているところへ向かっていく。人が座っている椅子には近寄らないのだそう。
そして、椅子のところまで行くと、頭をのせる。
「OK」と声を掛けると、犬が椅子から離れるので、腰掛けるのだって。
そして、まわりの人の邪魔にならないよう、こんな風におとなしく床に伏せる。
子どもたちと一緒になって、「すごい!賢い!」と感心した。
- 小学生とお茶タイム
-
2010.06.16 Wednesday今日はいろいろな障がいを持っている人と小学生との体験企画2日目、お茶を飲みながら、いろいろなことをするのだそう。
最初の時間は耳の聞こえない方と一緒だった。前回もやったが、もう一度自己紹介。小学生たちは前回教えてもらった手話で自分の名前を説明する。
1週間たっても、しっかり覚えているものだ。えらいなぁ。
ついでもらったお茶を飲みながら、小学生が考えたクイズを出してもらい、考える。
耳の聞こえない方は答えをホワイトボードに書く。「当たり、ハズレ」と盛り上がって、楽しい時間を過ごした。
子どもたちに「ホワイトボードを使って、説明をしてあげて」と何回か促したりもした。
そうしたら、最後は自分たちで考えて、「今日はありがとうございました」と書いてくれた。すごいね、子どもたち。