子どもたちの心を育てるために
あいあい会の学習会とカウンセリングにはいろいろな方が見えます。その中でも多いのは、子育てに悩む方たちです。
たくさんの方たちとの話を通して、子どもたちの心を健全に育てることの大切さを日々痛感しています。
多くの大人たちはよかれと思って、子どもたちに接するのですが、必ずしも願ったとおりのよい結果にならず、むしろ悪い結果になってしまうことがよくあります。
その代表的なものが「宿題をしなさい」「ゲームをやめなさい」のように「子どもたちがしていないことをさせようとすること」と「子どもたちがしていることをやめさせようとすること」です。そうした行為は、「ありのままの子どもたちではだめだ」というメッセージとして伝わり、子どもたちの自尊感情を傷つけていきます。心が傷ついた子どもたちは乱暴な言動などの不健全な行動をとるようになりがちです。
そうした不健全な行動は子どもたちの心が発するSOSのサインでもあります。
問題行動を起こす子どもでも、1日24時間の間ずっと、問題行動をしていることはありません。大人の目には当たり前と見えることであっても、それを認める一言をかけ続けることで、子どもたちは心の落ち着きを取り戻していきます。
ありのままの子どもたちを認めること、子どもたちの話を聞くことで、子どもたちの心を健全に育てていきたいものです。
目に見えない心の成長にもっともっと目を向けてほしい。そんな願いをこめて、実際に寄せられた質問にお答えするQ&Kを書いています。
たくさんの方の話を聞く中で学び続けてきた私たちなりの考えですので、答えという意味のAではなく、筆者の名前を代表してKとしました。